MANJUSSAI Studio Report

vol.5
心臓公園
2016年軽音部秋ライブ後、ちょっとした黒木渚ブームが軽音部内でありました。その発端となったのは秋ライブに出演した【レベッカ事変】というバンド、延いてはボーカル岩下さんの圧倒的な歌唱力によるところが大きかったでしょう。もう一度あのステージを!と実行委員が岩下さんにオファーをかけ結成されたバンドが【心臓公園】です。今回はそんな【心臓公園】のスタジオ練習にお邪魔してきました!

原点回帰

スタジオに入ってまず気になったのはボーカル岩下さんの立ち位置でした。ボーカルでさらにバンマスともなるとセンターに立ち演奏隊の音を聴きながら歌うのが普通です。しかし岩下さんはスタジオの隅に立ち壁を向いて歌っていました。(写真ではお願いして顔をこちらに向けてもらいました。)そこでもすでに型にはまらないボーカルスタイルがうかがえます。理由を聞くと「恥ずかしいから。」とハニカみながら答える岩下さん。

しかし、演奏が始まるとスタジオ内に関わらず楽器の音に埋もれない流石の声量でした。スタジオ全体の雰囲気は女子が4人もいると言うことと、このバンド内では年長のギター肖さんとドラムのリュウさんが同期ということで和やかな雰囲気。
「岩下とは以前やったバンドで1曲だけ一緒にやったが楽しかった。またやりたいなと思っていた。」と肖さん。念願の岩下さんとの共演を丁寧なギター演奏で支えていました。
「1年半ぶりのライブなので足を引っ張りたくない。みんなが楽しい会場にするためにまず自分が楽しまないと。」とリュウさん。しかしミスはありながらも安定したドラムプレイはブランクをあまり感じませんでした。持ち前の姉御肌も健在です。

リュウさんと同じ【レベッカ事変】で岩下さんと一緒だったベースの中津川さん。「レベッカ事変の後も黒木渚を聞いていてもう一度やりたかった。出るバンドの中で一番ベースよかったよって言われたい。」と語ってくれました。昨年度日デを卒業し軽音部では若い代ではありますが、定評のある安定したベーステクニックはスタジオの中でしっかりと存在感を出していました。
そしてなんとこのバンドには今年度入ったばかりの新入部員がギターとして参加してくれています。「満十祭の話を聞いて参加したいと思った。がんばります。」と1年生の平松さん。途中からの参加、さらにこのバンドは全曲スコアが無いということでメンバー的にも不安な部分もあったようですが、肖さんのサポートもあり、1週間3曲覚えるという課題も難なくクリア。10年からさらに11年目と繋がる貴重なバンドとなりそうです。

8代目部長でもある岩下さんは「現役の頃軽音部が潰れそうだったので10周年は感慨深い。今回は1つのバンドに集中して本来の私を出す。」と最後に語ってくれました。
岩下さんが暴れるパフォーマンスを封印して歌唱力一本で勝負するという心臓公園。後世語り継がれる伝説のステージが観られるのかもしれません。